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虚夢

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娘を殺した犯人が目の前を歩いている!愛娘を奪い去った通り魔
事件の犯人は「心神喪失」で罪に問われなかった。運命を大きく
狂わされた夫婦はついに離婚するが、事件から4年後、元妻が
街で偶然すれ違ったのは忘れもしない「あの男」だった。不起訴
処分となった通り魔犯と街で遭遇したといい、過去からの苦しみに
苛まれて不可解な言動を強めていく元妻。彼女が見たのは本当に
あいつなのだろうか。元夫に出来ることはひとつしかなかった・・・・
******************************************************

「精神障害者」の犯罪がテーマの本。

加害者側、被害者側、また
彼らを取り巻く人物など色々な
登場人物の視点から物語が書かれている。

一方の立場に片寄る事なく
書かれているので内容的に
重いものがあるのだが非常に
読みやすくなってると思う。

決して、この話、人事ではないと思う。
「精神障害者」という言葉はニュースでも
よく聞くしこの先いつ、何時自分が
その渦中に巻き込まれるか。。
巻き込まれないという保証は絶対にないのだから。

こういう事を思うと自分だったら・・・と
つい考えずには居られない。
加害者側になっても被害者側になっても
どちらも辛く、想像する事が難しい。。

「正常」と「異常」の境界。
誰がどのような基準で判断するのか?
これもまた、重いテーマの1つで。。
「異常」と判断されたとしても
本当にそれは正確な判断なのか?
色々考え始めるとキリがなく本当に怖いなぁと感じた。

★★★★+☆

テーマ : 読んだ本の紹介 - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 薬丸岳 サスペンス

闇の底

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少女を犠牲者とした痛ましい性犯罪事件が起きるたびにかつて同様の
罪を犯した前歴者が首なし死体となって発見される。身勝手な欲望が
産む犯行を殺人で抑止しようとする予告殺人。狂気の劇場型犯罪が
日本中を巻き込んだ―。絶対に捕まらない―。運命が導いた、
哀しすぎる「完全犯罪」。

******************************************************

前作「天使のナイフ」程のインパクトを
私は感じる事が出来なかった。
でも、一気読みは一気読み。さすが。

ミステリーというよりは物語に複数出てくる
登場人物の心理描写が中心になっている。
なぜなら、物語に出てくる予告殺人を行う
「死刑執行人、サンソン」が物語の3分の2程も
読めば予想がついてしまうのだ。

心理描写は犯人を追う刑事そして犯人と
両方の視点から書かれていてどれもこれも
重いテーマを含んでいる。

ただ、犯人の心理描写がもう少し欲しかったかな。

物語の途中で出てくる「劇場型犯罪」という言葉で
犯人に告ぐ」を思い出し本を読み終わった後では、
映画の「セブン」を思い出した。

この本以外に連想が飛んでしまったのが残念。

そしてラストのラスト、あっけなく感じた。
ラスト一歩手前までは良かったんだけどなぁ。。

「闇の底」というタイトルはこの本にはどんぴしゃりだと思った。
この本も「天使のナイフ」同様読み終わった後は考える事になる。

★★★☆☆

テーマ : 読んだ本の紹介 - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 薬丸岳 ミステリー

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生後五ヶ月の娘の目の前で惨殺された妻・祥子。夫・桧山貴志は耳を
疑った。犯人は、十三歳の少年三人。四年後、犯人の少年の一人が殺され、
桧山は疑惑の人となる。少年たちの事件後を追う桧山に付き付けられた
信じがたい真実、恐るべき過去――。

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少年犯罪がテーマの物語。
最初、そうだと分かった時に正直「またかぁ」と。
この手の話はゴロゴロしてるもんだから
江戸川乱歩賞もどういうつもり?などとなめて読んでいた。

しかし、私のこの気持ちは
読み進むにつれ全くなくなり、強烈に
物語に惹きこまれていく自分を
自覚しない訳にはいかなくなっていた。

スピード溢れる文章、緻密に作られた幾多もの伏線。
最初は単純に解決できるかに見えた事件が
実は二転三転するストーリー。
一時の油断も許されない。
何気なく読んでると大事な部分を見逃してしまうだろう。
気が抜けない作品。

加害者・被害者両方からの視点や
心理描写も巧みで、どちらにも感情移入してしまう。
ひとつひとつの出来事やストーリがうまく絡み合ってると思う。

ただ、こんなに被害者・加害者が
絡まった事件が総て綺麗に出揃うのは
出来すぎのような気がするが。。

リアリティーもありミステリーも楽しむ事が出来る。
ラスト、複雑に絡み合った糸が
解きほぐれていく瞬間は読み応え十分。
それと同時に現在の少年法の欠点も見えてくる。

読み終わった時には満足感を味わうと共に
少年法という物を考える事になるかも。
これがデビュー作とは信じがたいほど。

受賞に納得。今後の作品も期待大!

★★★★★

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タグ : 読書 薬丸岳 ミステリー サスペンス

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